外壁塗装のキホン
外壁塗装はいつする?
外壁塗装が必要な理由と
適切な時期とは
外壁の劣化を放置しておくと、家の寿命を縮めることにもなりかねません。
とはいえ、「実際どのくらいの期間が経ったら塗装が必要なの?」「1年のなかで外壁の塗装に適した時期ってあるの?」「外壁塗装が必要と言われたけど、本当に塗装が必要なの?」など、多くの疑問が頭に浮かんでいる方も少なくないことでしょう。
そこで今回は、あなたのそんな疑問に全てお答えします。
外壁塗装が必要な理由から塗装に適した時期、塗装にかかる費用まで、徹底的に解説します。
外壁塗装が必要な理由
外壁塗装はなぜ必要なのでしょうか。
主な理由は3つあります。
- 見た目が悪くなる
- 外壁が劣化する
- 外壁の内部に水分が侵入する
ひとつずつ詳しく見ていきましょう。
見た目が悪くなる
外壁の塗装をしていないと、建物全体の見た目が悪くなってしまいます。表面が劣化して白っぽくなったり、ひび割れや欠けなどが発生したりといった問題が発生するので、見た目を綺麗に保つためにも外壁塗装は大切な工事です。
多くの塗料には、外壁の表面が汚れるのを防ぐ機能が備わっています。塗装をすることで、この防汚性能を高めることができ、美しい外観を保つことができるのです。
外壁が劣化する
外壁は、常に外で雨風にさらされています。時間の経過とともに徐々に劣化し、表面の塗膜が剥がれてしまいます。
表面の塗膜は、外壁を保護し耐久性を高めてくれているので、塗装工事をすることで外壁が劣化するのを防ぐ必要があります。
外壁の内部に水分が侵入する
外壁が劣化すると、表面の防水性能が失われ、外壁の内部に雨水などの水分が侵入してしまいます。
外壁の内部に水分が侵入してしまうと、内部の木材が腐食してしまったり苔やカビが繁殖してしまったりする原因になります。
こうなってしまうと、高額なリフォーム費用がかかってしまったり、家自体の寿命を縮めてしまったりする可能性もあるので注意が必要です。
外壁塗装が必要な時期
では実際に、外壁塗装をする必要がある外壁とはどのような状態なのでしょうか。
外壁塗装が必要かどうか判断する目安は主に3つあります。
- 塗料の種類から判断する
- 外壁の劣化具合から判断する
- 迷ったらプロに見てもらう
ひとつずつ詳しく解説します。
塗料の種類から判断する
外壁塗装に使用する塗料にはさまざまな種類があります。塗料の種類によって、「耐用年数」が決められており、外壁塗装の時期のひとつの目安となります。
今、家の外壁に塗ってある塗料がどのような種類であるかがわかっているのであれば、その塗料の耐用年数を調べてみましょう。
最後に塗装した時期から計算して、大体の時期を判断することができます。
外壁の劣化具合から判断する
もうひとつは、実際に外壁を目で見て劣化具合を判断する方法です。
具体的にどのような状態になったら外壁塗装を検討すべきなのでしょうか。
主な症状をまとめました。
色あせ
紫外線などの影響で、外壁の表面は色あせていきます。
常に太陽の光が照りつけるような場所だと、通常より色あせが始まる時期が早くなります。
少しの色あせであれば、外壁の劣化の初期症状なので、経過観察で問題ないでしょう。
チョーキング
チョーキングとは、外壁の表面を手で触った時に、白い粉がつく症状です。
外壁の表面が、紫外線や雨、風などの影響で劣化し、塗料の成分がチョークの粉のようになってしまいます。
チョーキングが起きているということは、塗装の表面が劣化し、塗料の耐久性も失われている状態です。
できるだけ早めに塗装の塗り替えを検討しましょう。
ひび割れ
ひび割れた外壁を放置していると、表面から雨水などの水分が侵入する原因になってしまいます。
外壁だけでなく、建物全体の強度の低下にも繋がるので、外壁のひび割れを発見したら、できるだけ早く専門の同業者に相談するようにしましょう。
ひび割れが浅い場合は、経過観察で良い場合もありますが、専門の業者でないと塗装が必要かどうかわからない場合も多いので、必ず相談するようにしてください。
塗膜の剥がれや表面の割れや欠け
さらに劣化が進むと、塗膜の剥がれや表面の割れや欠けが見られるようになります。この状態になると、早急に塗装を行わなければなりません。
放置していると、外壁の内部の木材が腐食し、カビや苔、サビなどが発生してしまいます。木材が腐食したりカビなどが繁殖したりしていると、家の寿命が縮まってしまうか、高額なリフォーム費用が発生してしまいます。
そうなる前にできるだけ早い段階で、専門の塗装業者に相談しましょう。
迷ったらプロに見てもらう
塗料の種類や外壁の劣化具合で判断すると言っても、具体的にどのような状態になったら塗装の塗り替えが必要なのか、わからないという方も少なくないことでしょう。
「少しひびが入っているけど、どうなんだろう?」「色あせているようにも見えるけど・・・」など、迷ってしまいますよね。
そんなときは、専門の塗装業者に相談し実際に外壁を見てもらうのがおすすめです。
そこで本当に外壁塗装の工事が必要なのかを判断してもらいましょう。
外壁塗装に最適な季節
では次に、外壁塗装に最適な季節はあるのかを見ていきます。
季節ごとの傾向や外壁塗装ができない気候や天気条件などを解説します。
季節ごとの傾向
日本には春夏秋冬と四季があります。
夏は高温で湿度が高く冬は低温で乾燥しているなど、季節ごとに気候が大きく変わります。
季節ごとの傾向と、外壁塗装との相性について見てみましょう。
春
春は暖かく、外壁塗装の工事に適した時期です。養生をして窓を締め切る必要のある工事でも、春の気候なら比較的快適に過ごすことができます。さらに、春は降水量も比較的少ないので、天気の心配をすることが少なくて済みます。
ただ、春は外壁塗装の工事を依頼する人が増える時期なので、職人の確保が難しい傾向にあります。
さらに価格も他の季節よりも上がりがちである点も、注意しましょう。
夏
梅雨時期や夏の暑い時期は、外壁塗装に適した時期とは言えません。
雨が降ると工事を行うことができないうえ、湿度が85%を超えると作業を行うことができません。さらに、夏の猛暑などで塗装面の表面温度が上がり過ぎてしまう場合にも工事が行えないことがあります。
梅雨時期でも雨が降っていなければ作業は可能ですが、気温が高く湿度も高いので、養生をして窓を締め切ると暑苦しく過ごしにくいので事前の対策を検討しておきましょう。
秋
だんだん涼しくなってくる秋は、外壁塗装に向いている季節と言えます。
降水量も比較的少ないので、雨の心配も少ないです。
ただ、秋は塗装業者は繁忙期になるため、価格が上がるうえ職人の確保が難しく希望通りの日程で工事を行えない可能性もあります。
秋に外壁塗装を検討しているのであれば、できるだけ早く塗装業者に相談しましょう。
冬
霜や積雪によって塗装工事が行えない可能性のある冬は、できるだけ避けたほうが良い季節と言えるでしょう。
日照時間も比較的短いので、1日で塗装できる範囲も短くなってしまいます。
冬でも工事を行うことはできますが、一定の気温と湿度が維持できて、雪や雨が降っていないなどの条件が揃う必要があります。
外壁塗装ができない気候・天気条件
外壁塗装ができない時期はありませんが、あまり好ましくない気候や天気条件はあります。
- 雨や雪が降っている
- 気温が5度を下回っている
- 湿度が85%を上回っている
- 塗装面の温度が高い
- 結露がある
このような条件の時は、外壁塗装を行うのは避けたほうが良いでしょう。
外壁塗装のベストシーズン
外壁塗装工事は、気候や天気の条件が揃うことで年中可能です。
その中でもやはり春もしくは秋が、外壁塗装のベストシーズンと言うことができるでしょう。
塗料が乾くのに適した気温は15〜30度、湿度が75%以下と言われています。これらの条件を満たしている時期が、外壁塗装のベストシーズンとなります。
しかし、いくら春や秋が降水量が少ないとはいえ、必ず雨が降らないという保証はありません。工事予定日に台風が来たり、雨が降ったりと、延期にせざるを得ない状況になる可能性はどの季節にもあります。
季節よりも大切な業者選び
外壁塗装には工事が難しい季節があることは間違いありません。
しかし、一定の条件が揃うことで1年を通して工事が可能なこともまた事実です。
外壁塗装を検討する時に、季節よりも大切なことがあります。それが業者の選び方です。優良な業者を選ぶことのほうが、季節を検討するよりもとても重要であると言えます。
夏や冬に工事をすることで、必ず仕上がり悪くなるということはありません。優良な塗装業者であれば、工事の最中に雨が降ってきても、しっかりと乾いてから塗り直しをしてくれます。
そのため、依頼した業者が悪徳業者の場合、雨が降っていても気にせず工事をしてしまうことがあるようです。
雨が降っている状況で外壁の塗装をすると、すぐに剥がれやひび割れなどの症状が出てくる可能性があります。
一軒一軒の仕事を丁寧にこなしてくれる、信頼できる業者選びを意識しましょう。
塗装業者選びのポイント
信頼できる優良業者に依頼しましょうと言われても、実際どのように業者を選べば良いのかわからないという方も少なくありませんよね。
塗装業者を選ぶ際に注意しておいてほしいポイントを紹介します。
- 見積もり価格が適切か相見積もりで確認
- 極端な割引をしていないか
- 資格や許可を取得しているか
- 保証やアフターフォローはしっかりしているか
各項目について詳しく見ていきましょう。
見積もり価格が適切か相見積もりで確認
塗装業者に相談すると、まず訪問し実際の外壁を見ながら見積もりを作成してくれます。
この見積もりの価格が適正な価格かどうかを確認しましょう。
複数の業者に相談し、相見積もりを取り、自宅の外壁塗装の相場を確認し、依頼しようと思っている業者の見積もりが適切な価格かを確認しておきましょう。
極端な割引をしていないか
外壁の塗装工事には、塗料代や人件費、足場代などの費用がかかります。これらの費用は必ず必要なものなので、外壁塗装工事において割引は難しいのです。
それにもかかわらず、「今なら半額で工事ができます」「今すぐ契約してくれれば、足場代が無料になります」などと、極端な割引をしてくる業者には注意が必要です。
塗料の量を少なく塗装していたり、そもそも最初の見積もりの金額を高く設定していたりといったからくりがある可能性が高いです。
また、極端な割引は手抜き工事を助長してしまう可能性もあるので、価格が適正であるかはとても重要なポイントです。
資格や許可を取得しているか
建設業の許可や塗装技能士の資格を取得している業者かどうかも、事前に確認しておきましょう。
建設業許可は、国や自治体から認められた正規の建設業者の証なので、信頼性が高いです。
さらに、一級塗装技能士の資格を取得している業者の場合はさらに信頼度が高いといえます。
一級塗装技能士の資格は、開業から9年経過しないと取得できないため、塗装業者として長い間運営できているという証になります。
保証やアフターフォローはしっかりしているか
工事に不備があって、通常よりも早くひび割れなどが発生した時に、補修工事を行ってくれるかは、業者選びにおいて大切なポイントと言えます。
また、工事中の事故や業者の不備によって住宅に損害が発生した場合の保証や保険についても確認しておきましょう。
業者が保険に入っている場合は、保険会社が費用を負担してくれることもあるので、きちんと保険に入っている業者かどうかも確認しておきたいポイントです。
外壁塗装が必要な理由と適切な時期に関するまとめ
外壁塗装工事に適した時期や季節などを紹介しました。
外壁塗装工事は、年間を通して基本的にいつでも行うことができます。ただ、気候や天気などの条件によって工事ができなかったり工期が伸びてしまったりといったことは発生する可能性があることも把握しておきましょう。
外壁塗装工事において、業者選びはとても重要なポイントです。見積もりの価格や保証やアフターフォローについて、事前にしっかりと確認しておきましょう。
依頼を検討している業者がある場合、事前に業者のホームページを確認し、不安要素がある場合は確認をして、不安がない状態で依頼をするようにすることがとても大切です。
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